転職の履歴書はどう書く?職歴・志望動機・本人希望欄の記入例
目次
「久しぶりの転職活動で、履歴書の書き方を忘れてしまった」「今の時代、手書きとパソコンどっちが正解?」と悩んでいませんか?新卒の就職活動とは異なり、転職の履歴書には特有のマナーや、職務経歴書との役割分担が存在します。
特に20代の転職では、記載内容一つで「社会人としての基礎マナー」が厳しくチェックされるため、形式不備で減点されるのは非常にもったいないことです。基本ルールを押さえ、採用担当者が「会ってみたい」と思う書類を効率的に作成しましょう。
この記事では、20代の読者が迷いやすい項目別の記入例や、最新の作成マナー、職務経歴書との書き分け方を網羅的に解説します。手元で作業を進めながら、不安のない完成度の高い履歴書を一緒に仕上げていきましょう。
転職の履歴書と職務経歴書は何が違う?
転職活動を始めると、必ずと言っていいほど「履歴書」と「職務経歴書」の両方の提出を求められます。初めての転職活動や数年ぶりの応募では、「どちらに何を書けばいいのか」「内容が重複してもいいのか」と混乱しがちです。まずは、この2種類の書類の役割の違いを明確にしましょう。
履歴書は基本情報と応募意思
履歴書は、一言で言えばあなたの「プロフィール」と「応募のパッケージ」を確認するための書類です。氏名、連絡先、学歴、職歴の概要、そして「なぜこの会社に応募したのか(志望動機)」といった、基本情報と意思表示が中心となります。
採用担当者は履歴書を見て、「募集要項の最低条件(通勤圏内か、必要な資格があるか等)を満たしているか」「社会人としての形式的なマナーがあるか」を確認します。情報を網羅しつつ、簡潔にミスなくまとめることが重要です。
職務経歴書は経験と実績
一方、職務経歴書はあなたの「プレゼンテーション資料」です。履歴書では書ききれない具体的な業務内容、スキル、達成した実績、自己PRを詳細に記述します。
採用担当者は職務経歴書から、「具体的にどんな仕事をしてきたのか」「自社で活躍できる再現性のあるスキルを持っているか」を判断します。履歴書が「事実の列挙」であるのに対し、職務経歴書は「能力の証明」としての役割が強いのが特徴です。
同じ志望動機をコピーしない
よくある失敗が、履歴書の志望動機欄と職務経歴書の自己PRや志望動機を全く同じ文章で埋めてしまうことです。これでは、わざわざ2種類の書類を提出する意味が薄れてしまいます。
- 履歴書の志望動機:
なぜこの会社か、という「結論」と「熱意」を200〜300文字程度で簡潔にまとめる - 職務経歴書の志望動機:
具体的な実績や経験を根拠に、入社後にどう貢献できるかの「詳細」を記述する
例えば、履歴書では応募理由を、職務経歴書では実績で裏付けた例を記載するように、情報の粒度を変えるのがコツです。担当者が両方の書類を読んだときに、より深くあなたの強みを理解できるように構成しましょう。
※応募先からフォーマットの指定がある場合は、必ずその指示を最優先してください。指定がない場合は、一般的なJIS規格や厚生労働省推奨のフォーマットを利用するのが無難です。
手書きとパソコン作成はどちらがよい?
「履歴書は心を込めて手書きすべき」というアドバイスを聞いたことがあるかもしれません。しかし、現在の転職市場、特に20代の転職においては、作成方法の基準が変化しています。どちらが有利になるのか、判断基準を確認しましょう。
指定がなければパソコンで問題ない
結論から言うと、企業から指定がない限り、パソコンで作成して全く問題ありません。むしろ、IT業界や事務職、営業職など、日常的にパソコンを使用する職種では、「パソコンで読みやすく、効率的に書類を作成できる能力」も評価の一部とみなされることがあります。
パソコン作成の最大のメリットは、修正が容易で、複数の企業に応募する際に基本情報の流用ができる点です。また、読みやすさ(視認性)の観点からも、タイピングされた文字の方が担当者の負担を減らせる場合があります。
手書きが適するケース
例外として、あえて手書きを選んだほうがよい、あるいは選ぶべきケースもあります。一つは、募集要項に「自筆の履歴書を持参」などと指定がある場合です。また、老舗企業や伝統を重んじる業界、あるいは「文字の美しさ」が業務に関連する職種(書道講師や一部の秘書業務など)では、手書きが好まれることもあります。
ただし、手書きは一文字でも間違えると書き直しになり、非常に時間がかかります。20代の転職活動では、複数社へ応募するためパソコンで作成した例が多く、効率と正確さを両立させるのが一般的です。
用紙サイズとフォーマット
作成方法にかかわらず、サイズは「A4サイズ(見開きA3)」が現在のスタンダードです。新卒時によく使われるB5サイズでも間違いではありませんが、職務経歴書がA4で作成されることが多いため、書類を揃える意味でもA4を選ぶのがスマートです。
フォーマットは、厚生労働省が公開している「厚生労働省履歴書様式例」や、JIS規格のものを選べば失礼になりません。不要な項目(性別欄や扶養家族欄など、最近は任意となっているもの)が気になる場合は、最新のWebテンプレートを活用しましょう。
※パソコンで作成する場合でも、フォントは「MS 明朝」や「游明朝」など、落ち着いた印象のフォントを使い、サイズは10.5〜11ポイント程度で統一しましょう。
履歴書の基本情報と写真の書き方
履歴書の冒頭部分は、あなたの第一印象を決める大切なエリアです。「間違えて当然」と思われがちな項目こそ、正確に、丁寧に記載することで、誠実な印象を与えることができます。各項目の注意点をステップに沿って確認しましょう。
提出日と年号を統一
履歴書の右上に記載する日付は、作成日ではなく「提出日(郵送する日、またはメールで送信する日)」を書きます。面接に持参する場合は、面接当日の日付を記載してください。
また、履歴書全体で「西暦」か「和暦(令和・平成など)」かを必ず統一しましょう。どちらを使っても構いませんが、学歴・職歴・資格欄で混在していると、非常に読みづらく、詰めの甘い印象を与えてしまいます。現在のトレンドとしては、外資系やIT系では西暦、公務員や伝統的企業では和暦が好まれる傾向がありますが、基本的にはどちらかに揃っていれば問題ありません。
住所は省略しない
住所欄は、都道府県から書き始め、マンション名やビル名、部屋番号まで省略せずに記載します。「1-2-3」のようにハイフンで繋ぐのではなく、「1丁目2番3号」と正しく書くのが丁寧です。ふりがなは、市町村名まで(番地の前まで)に振るのが一般的ですが、マンション名に難しい漢字が含まれる場合はそこまで振りましょう。
連絡先電話番号は、日中に連絡がつきやすい携帯電話の番号を記載します。メールアドレスは、現職の社用アドレスは絶対に使用せず、個人で使用しているGmailやYahoo!メールなどのPCアドレスを記載してください。
写真のサイズ・服装・撮影時期
写真は、あなたの清潔感や意欲を伝える重要な要素です。ルールを無視した写真は、「常識がない」と判断されるリスクがあるため、以下の3点を厳守しましょう。
- 撮影時期:
原則として3か月以内に撮影したもの(直近で容姿が大きく変わった場合は撮り直す) - サイズ:
縦40mm × 横30mmが一般的。Web提出の場合はデータを用意する - 服装:
紺やグレー、黒のスーツ。インナーは白のブラウスやシャツが基本
スピード写真でも可能ですが、20代の転職であればフォトスタジオで撮影してもらうことをおすすめします。表情のアドバイスや適切な修正が受けられるため、3か月以内に撮影したプロの写真を使った例では、書類全体の信頼感がぐっと高まります。自撮りやスナップ写真の切り抜きは絶対にNGです。
※万が一、郵送の途中で写真が剥がれてしまった場合に備え、写真の裏面に氏名を記入してから貼付しましょう。
学歴・職歴の書き方と記入例
学歴・職歴欄は、あなたの歩んできた事実を正確に伝えるためのセクションです。20代の場合、まだ経歴がそれほど多くないからこそ、一行一行の正確さが問われます。正しい書き方のルールを再確認しましょう。
学歴は高校入学または卒業から
転職の履歴書では、学歴は「高校卒業」または「高校入学」から記載するのが一般的です。義務教育(小・中学校)を記載する必要はありません。学校名は「〇〇県立△△高等学校」のように、略さず正式名称で記入してください。
大学や専門学校の場合は、学部・学科・専攻まで詳しく書きましょう。中途退学した場合は、「中途退学」と記載し、差し支えない範囲で理由(家庭の事情により、など)を添えると、採用担当者の懸念を払拭できます。
会社名・部署名は正式名称
職歴欄も学歴と同様、すべての会社名を正式名称で記載します。「(株)」と略さず「株式会社」と書き、入社と退職の年月を正確に記入しましょう。20代で複数の会社を経験している場合も、短期間の勤務を含めすべての職歴を記載するのがルールです。意図的な省略は「経歴詐称」とみなされる恐れがあるため注意してください。
また、配属された部署や、異動があった場合も記載します。どのような業務に携わっていたかを担当者が一目で把握できるよう、社名の次の行に「〇〇部〇〇課 配属」のようにまとめると親切です。
現在に至る・以上の位置
職歴の最後には、現在の状況を明記します。在籍中の場合は、最終行に「現在に至る」と書き、その一行下の右端に「以上」と記入します。すでに退職している場合は、退職理由(一身上の都合により退職、など)を書いた次の行に「以上」と書きます。
この「以上」を忘れると、まだ経歴が続くのか、ここで終わりなのかが判別しにくくなります。在職中の職歴を現在に至るで締めた例のように、現状を正しく伝えましょう。また、退職日が決まっている場合は「令和〇年〇月〇日 退職予定」と記載することで、入社可能時期の目安を伝えることができます。
※雇用形態が派遣社員や契約社員だった場合は、社名の後に「(派遣社員として就業)」「(契約社員)」と明記し、職歴の差異を正しく伝えましょう。

志望動機・自己PRの書き方と記入例
履歴書の中で最も個性が表れるのが、志望動機と自己PRの欄です。職務経歴書に詳しく書くからといって、履歴書を空欄にしたり「職務経歴書参照」とだけ書くのは避けましょう。ここでは、履歴書の限られたスペースで熱意を伝える方法を解説します。
応募先を選んだ理由
志望動機で最も大切なのは、「なぜ他社ではなく、この会社なのか」という独自の理由です。企業のホームページにある理念や事業内容をなぞるだけでは不十分です。「貴社の〇〇という製品のシェアに魅力を感じた」「〇〇というサービスを通じて、顧客の課題を直接解決したいと考えた」など、あなたの価値観と結びついた理由を書きましょう。
20代の転職では、これまでの経験が浅くても「これからどうなりたいか」という意欲が重視されます。将来のビジョンが応募先の方向性と合致していることをアピールしましょう。
経験との接点
次に、自分のこれまでの経験が、応募先の業務でどう活かせるかを一言添えます。ここでは具体的な実績の数字よりも、「どのような姿勢で仕事に取り組んできたか」というエッセンスを抽出するのがポイントです。
例えば、事務経験を業務改善への貢献につないだ例であれば、「これまでの事務職としてミスなく業務を完遂するだけでなく、マニュアルの整備によってチーム全体の効率化に貢献した経験を、貴社のバックオフィス部門でも活かしたい」といった構成になります。これにより、あなたの「再現性」を伝えることができます。
入社後に貢献したいこと
志望動機の締めくくりには、入社後の意欲をポジティブに記載します。「一日も早く業務を覚え、貴社の〇〇事業に貢献したいと考えております」といった、謙虚ながらも前向きな姿勢を示しましょう。
自己PR欄が別途ある場合は、あなたの最大の強みを「結論→根拠となるエピソード」の順で短くまとめます。履歴書はあくまで「ダイジェスト」であることを意識し、詳細は職務経歴書で補足するという役割分担を徹底してください。
※文章が長すぎると枠からはみ出したり、文字が小さくなりすぎて読みづらくなります。枠の8割〜9割程度を埋める分量を意識し、一文を短く保つのがコツです。
本人希望欄・資格・賞罰・通勤時間の書き方
本人希望欄・資格・賞罰・通勤時間の書き方のポイント
この章では、本人希望欄・資格・賞罰・通勤時間の書き方について具体的に解説します。
履歴書の後半にある項目は、「何を書けばいいかわからない」と空欄のままにしてしまいがちですが、実は採用担当者が実務的な条件を確認する重要なエリアです。不備のない書き方を確認しましょう。
本人希望欄は必須条件だけを書く
特に希望がなければ、空欄にせず「貴社の規定に従います」と記載します。勤務地や勤務時間について、入社判断に欠かせない事情がある場合だけ、理由を長く書かず条件を具体的に示してください。待遇への要望を並べる欄ではありません。
資格・免許は正式名称と取得年月をそろえる
応募職種に関係する資格を優先し、「普通自動車第一種運転免許」のように正式名称で記載します。勉強中の資格は、取得予定日が明確なら「〇年〇月取得に向けて勉強中」と添える方法があります。
賞罰・通勤時間・扶養家族は事実を確認する
賞罰欄があり該当事項がなければ「なし」と書きます。通勤時間は自宅から勤務先までの片道の目安を5分単位で記載し、扶養家族数や配偶者欄も応募時点の情報に合わせます。判断に迷う個別事情は、推測で書かず応募先へ確認しましょう。
特に希望がない場合:
貴社の規定に従います。
勤務時間に必須条件がある場合:
家族の送迎のため、平日は午前9時から午後6時までの勤務を希望いたします。
履歴書の形式を整えられても、自分の経験のどこを強みとして伝えるか、応募先ごとに志望動機をどう変えるかは、一人では判断しにくいことがあります。
そんなときは、いきなり応募先を決めるのではなく、第三者との対話でこれまでの経験と希望条件を棚卸しすると、書類に通る軸が見つかりやすくなります。
キミナラなら、転職を前提にせず相談でき、自分と相性の合うキャリアの専門家を選べます。「何を強みとして書けばよいか」から整理したい段階でも利用できます。
【まとめ】転職の履歴書は基本ルールと具体性が大切
転職履歴書の書き方で大切なのは、年号や表記を統一し、職歴は事実を正確に、志望動機は応募先との接点が分かるように書くことです。本人希望欄は必須条件だけに絞り、指定がなければ「貴社の規定に従います」と記載します。
- 履歴書と職務経歴書の役割を分ける
- 職歴は正式名称と年月を確認する
- 志望動機は経験・応募理由・入社後の貢献で組み立てる
- 提出前にPDF表示、年月、誤字、添付を確認する
まずは勤務先の正式名称と入退社年月を確認し、職歴欄から仕上げましょう。
転職履歴書の書き方でよくある質問
Q 書き間違えた履歴書は修正してもよいですか?
手書きの場合は修正液や修正テープを使わず、新しい用紙へ書き直すのが基本です。パソコン作成なら元データを直し、PDFを開き直して文字切れや改ページも確認してください。
Q 本人希望欄に希望年収や勤務時間を書いてもよいですか?
入社に不可欠な条件だけを簡潔に書きます。特に希望がなければ「貴社の規定に従います」と記載します。希望年収など交渉が必要な内容は、募集要項との整合を確認し、面接や条件面談で相談する方が意図を伝えやすいでしょう。
Q 退職理由は職歴欄にどこまで書きますか?
通常は「一身上の都合により退職」、会社都合なら「会社都合により退職」と簡潔に記載します。詳しい事情や転職理由は、応募先へ前向きに説明できる形に整理して面接で伝えます。
Q メールやWebで提出するときの注意点は?
指定形式を優先し、指定がなければレイアウトが崩れにくいPDFにします。ファイル名は「履歴書_氏名_提出日」のように内容が分かる形にし、宛先、件名、添付ファイル、PDFの表示を送信前に確認してください。

