ボーナスを無駄にしない転職時期は?

まず大事なのは、退職届を提出するタイミングです。転職活動を行うにあたって、
ボーナスを無駄にしない転職時期は?

まず大事なのは、退職届を提出するタイミングです。転職活動を行うにあたって、「いつ辞めるか」「いつまでに内定をもらうか」という目標はある程度決めていると思います。ですが、実際に退職届を出すまで、会社はあなたに退職する意思があることを知りません。

あなたが退職することを知る前と後では、会社の対応が変わる可能性を考慮すると、この退職届を出すタイミングは非常に重要なのです。

では、確実にボーナスを受け取ってから転職するためには、どの時期に退職届を出すべきでしょうか?それは、「ボーナスが支給された後」です。きちんとした賞与支給のルールがある大手企業などを除き、中小企業などの経営者判断によってボーナス支給額が決定する企業においては、退職の意志があることを理由に減額となる可能性があります。

実は法律上、企業にはボーナスを支給する義務はありません。そのため、支給額は会社の裁量次第となるケースが多く、退職を理由に支給額が変動した場合でも、異議を唱えることが難しいのです。ですので、退職前に確実にボーナスを手に入れたいのであれば、支給後に退職を申し出ることをおすすめします。

もう一つ大事なのが、転職先での賞与支給のタイミングです。現職でのボーナス支給後に退職届を提出し、引き継ぎや転職がスムーズに進んだ場合、上手くいけば転職先でもボーナスを受け取れる可能性があります。企業によって細かい条件は異なりますが、ボーナスは一定期間在籍しないと支給されません。そのため、賢くボーナスを手に入れるにはスケジューリングが非常に重要と言えます。

できるだけ多くボーナスを受け取るために理想的なスケジュールを、夏と冬の二つのパターンに分けて紹介します。

【夏のボーナス】

5月・・・転職先の内定

6月末・・・現職のボーナス支給→退職届を提出

7月・・・引継ぎ

8月頭・・・転職先に入社

12月末・・・転職先のボーナス支給

【冬のボーナス】

11月・・・転職先の内定

12月末・・・現職のボーナス支給→退職届を提出

1月・・・引継ぎ

2月頭・・・転職先に入社

6月末・・・転職先のボーナス支給

効率的に、賢くボーナスを受け取るためには、以下の情報をきちんと調べておくことが重要です。

  • ボーナス支給に関する規定 企業によって、賞与支給に関するルールは様々です。先述のとおり、ボーナスの支給に関して企業に法的な義務はありません。ですので、ボーナス支給の有無や金額については就業規則・賃金規定など、労働契約の内容に準拠します。前述した退職によってボーナスが減額されるケースなども、あらかじめ規定を調べておけば回避することができます。まずは、社内規定をしっかり調べてみましょう。
  • ボーナス算定期間 通常、ボーナスは半年程度の期間における業績や評価によって金額が決定します。しかし、その算定期間は企業によってまちまち。例えば冬のボーナスであれば、「9月~2月」や「10月~3月」など、会社によって異なります。 そして、多くの会社では算定期間のうち一定期間以上(場合によっては全て)在籍していない場合、ボーナス支給の対象とならないというルールを定めています。条件を満たさず退職した場合、ボーナスがもらえなくなってしまうので、しっかりとスケジュールを把握することが大事になります。
  • ボーナス支給時における在籍の必要性 企業によっては、ボーナスの算定期間中に在籍していても、支給日時点で会社に在籍していないと、ボーナスを支給しないとしている場合があります。また、たとえ支給日に在籍していたとしても、ボーナスが受け取れないケースもあります。企業の中には在籍の有無にかかわらず、支給日より前に退職届けを受理した場合はボーナスの支給を行わない、といったルールが採用されていることがあるからです。

このように、タイミング次第では本来受け取れるはずの大事なボーナスが全て消えてしまうこともあります。そうならないためにも、社内規定はきちんと確認してから、転職を行いましょう。もし、社内規定にボーナスに関する条件が明記されていないのであれば、ボーナス支給後に退職届けを提出するのが無難でしょう。